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個人事業と法人のメリットとデメリット

会社経営
2025.07.03

 個人事業と法人のメリットとデメリットについて解説していきます。それぞれのメリット・デメリットを理解して、最善の一歩を踏み出しましょう。

個人事業主の税務

 「個人事業の開業・廃業等届出書」(開業届)を提出し、12月31日を締め日として1年間の収支決算をまとめ翌年3月15日までに「所得税」の確定申告を行って納税します。

 1年間に290万円超の事業所得・不動産所得がある場合には、「所得税」の他に「個人事業税」がかかります。

法人の税務

 法人に係る税金には「国税」「県税」「市税」があります。決算月はいつでも好きな時期に決めることができます。

個人のメリット・デメリット

メリット

個人の
メリット

・初期費用がかからない

・利益が少ないうちは税負担が少ない

 (1年間の収支が赤字であれば、所得税がかからない)

・社会保険の加入義務がない

・税務手続きが簡単

デメリット

個人の
デメリット

・法人に比べ信用度が低い

・融資を受けたり、出資を募ったりするのが難しい

・事業内容によっては、許認可がおりない場合もある

・利益が大きくなると法人よりも税金が高くなる

法人のメリット・デメリット

メリット

法人の
メリット

・個人より信用度が高い

・融資等の資金調達が有利になる

・事業拡大や人材の採用も有利

・節税対策がしやすい

デメリット

法人の
デメリット

・初期費用がかかる(資本金、登記費用等 最低25万円程度)

・赤字であっても法人住民税の均等割がかかる(大阪市の場合、最低7万円)

・社会保険への加入が義務付けられる

個人事業と法人の違い

個人事業法人
設立費用不要 税務署に届出のみ登記費用:25万円程度
決算期12月31日好きな時期に決められる
確定申告時期3月15日決算日より2か月後
社会保険従業員が4人以下なら原則加入義務なし社長1人でも加入義務あり
融資受けにくい受けやすい
役員社宅なし役員社宅を借りられる
赤字の繰越欠損青色申告なら3年間青色申告なら10年間
会計処理比較的簡単煩雑になり税理士が必要

まとめ

 起業するといっても、個人事業として起業するパターンと、法人を作って起業するパターンの2つがあります。それぞれにメリット、デメリットがありますので、自分の希望する形と照らし合わせて検討することが大切です。

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